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ハートキャッチ第14話『涙の母の日!家族の笑顔守ります!!』 [ハートキャッチプリキュア]

先週のように、ストーリーの謎に迫る一編ももちろん面白いのですが、
ハートキャッチシリーズの特徴は、心の奥に秘めた想いや悩みを利用されても
それを糧に少し元気になる、少し前向きになる人々を描いている事だと思います。
5月の第2日曜、母の日が描かれるのは意外にも全シリーズ通して今回が初めてです。
「姉」にして「母」の重責を担う少女の優しさ、悲しみ、そして記憶の片隅に残る母の言葉。
満を持しての母の日エピソードに相応しく、実に感動的に描かれた一編です。
 
本日のえりかは弁当無し。
威勢良くコッペパンを取り出したものの、本命のやきそばパンが売り切れていた事を嘆きます。
お店が母の日セールで忙しかったため、さくらママが寝坊したのが弁当無しの原因。
見かねたつぼみがおかずを分け与えると、それに味をしめたえりかは
クラス中をまるで廃品回収業者のようにおかずを求めて巡回しました。
(余談ですが、我が家の周りは本当に廃品回収車が多く、執筆中の今も鳴り響いています・・・)
そんな折、クラスメイトの志久ななみのキュートな弁当に目が止まりました。
つぼみもその弁当の見事さに感心し、『志久さんのお母さん、凄いですね』
そう何気無く言ったのですが、そっと肘で注意するえりか。
彼女のお母さんは既に亡くなっている事を知って、不用意な発言を謝るつぼみですが、
当のななみはしばしの間の後、つぼみをくすぐり始め
『私が気にしてないのに、花咲さんが気にするなんて損でしょ?笑顔が一番だよ』
まるで気に留めていないような明るい態度を見せます。
そのお弁当は妹にせがまれたななみ本人が作ったもので、
『こんなの作れるなんてマジ尊敬(お前は仁美か)』『お母さんみたいです』
感心する2人に、ななみは母のような優しい微笑を返しました。

放課後の家庭科室でファッション部の活動を始めたえりかとつぼみの許へ
ななみが訪ねて来ます。えりかはおかずのお礼としてアクセサリーを渡す約束をしており、
それを取りに来たななみは、つぼみのデザイン画に目を留め興味深そうに眺めました。
興味がありそうなななみをファッション部へと誘ってみましたが、
妹を保育園に迎えに行かなくてはならないため、辞退されます。
しかし言葉と態度とは裏腹に、部屋を出た後のななみは、
扉に張られたファッション部勧誘の案内を見て、寂しげにため息をつきました。

保育園へ迎えに行った帰り道でしょうか。
妹のるみの手を取って八百屋へ買い物に来たななみは、
上手に勉強させるという買い物上手っぷりを見せつけます。
思わず八百屋のおじさんも脱帽してサービス、ハイタッチを交わす志久姉妹。
るみの手首には先ほどえりかにもらったアクセサリーが着けられ、
まるで親子のように家路に着く2人ですが、すれ違った母子の、
子供が持つカーネーションを見て、るみはカーネーションが欲しいとねだりました。

時節柄、見事にカーネーションだらけのフラワーショップ花咲を訪れた志久姉妹。
どうやら保育園で、母の日にはカーネーションをあげるという話題になり、
るみもカーネーションをあげたくなったとの事でした。
もっとも、うちの場合はお供え物になってしまうと苦笑するななみ。
ところで、気持ちが大切とはいえ母の日のプレゼントに何をあげるか、
マンネリ気味になってしまっていると考え込むえりかにはつぼみも同感です。
そんな二人に、互いの母親へのプレゼントを互いに見立てたらと提案するななみに
感心したものの、志久さんに母の日の事を相談してしまったと再びつぼみは謝ります。
しかし相変わらず気にしていないように、笑顔が一番だとつぼみの顔を引っ張り、
そしてカーネーション450円を値切って400円にしました。
涙目のつぼみを他所に、そのしっかり者ぶりに感心するえりかは大人顔負けだと漏らしますが
『家計を握る主婦ですから。それに・・・』
ななみは妹を見つめた後、続く言葉は心の中でつぶやきました。
『(私がるみのお母さん代わりだからね)』

帰宅してお母さんの遺影に挨拶する志久姉妹。
ななみは洗濯物を取り込み、その間にるみは遺影の前にカーネーションを置きます。
『お母さん。うれしい?』
しかし写真の中に写る母は口元に笑みを浮かべているものの、何も答えてくれません。
それに気付いてるみは涙目になり、そして夕陽が差し込む部屋の中の
影に覆われた中で泣き出してしまいました。
『お姉ちゃん。カーネーションお母さんにちゃんと渡したい』
お母さんにありがとうと言って欲しい。その想いをななみに告げますが、それは叶わぬ願いです。
お母さんは喜んでいると思うと、るみをなだめようとするななみですが
かえってるみの寂しい気持ちに火に油を注いでしまいました。
お母さんが喜んでいるかなんてお姉ちゃんにはわからないと姉の手を振り払い、
遺影の前に突っ伏して、るみは姉をなじって泣きじゃくります。
『お姉ちゃんの馬鹿!』

ななみが夕飯を作り終える頃になっても、るみは泣き止みません。
帰宅した父もななみをねぎらった後、泣いているるみに気が付きます。
食後、るみが物心着く前に亡くなってしまった事から、
お母さんの記憶が殆ど無いという寂しい心境を案じるお父さんは
今日は一緒に寝よう、とるみを宥めます。
そんな父の後姿に、何か言いたそうになり、思い留まるななみ。
私も寂しい、お父さんにすがりたい、そう思っているのでしょうか・・・

重たい志久姉妹の描写から一転、愉快な砂漠の国へ(笑)
通路で鉢合わせになるサソリーナとコブラージャさんは
互いに同じ方向へ動こうとして苛立ち、業を煮やしたサソリーナはそこをおどき!と一喝します。
ところがコブラージャさんが花束を取り出すのを見て、乙女チックに照れ
『わ・・・私に?しょうがないわねぇ。もらってもいいわよ』
まんざらでもなさそうなサソリーナでしたが、あっさりかわすコブラージャさん。
誰もあげるとは言っておらず、自分に合う花だと見せびらかせていただけ、
と立去るコブラージャさんに、サソリーナは唖然として地団太を踏みました。
この怒りィ 誰に訴えりゃあいいんだァ・・・アアアとばかりに
プリキュアに八つ当たりしてウサを晴らすべく出撃していきます。

翌朝、休日出勤の父にお弁当を渡して見送ったななみ。
まだ遺影の前で泣き続けているるみを慰めようと、一緒に遊ぼうと持ちかけますが
るみは聞く耳を持たずに、泣きながら家を飛び出してしまいました。
泣きながら走るるみに追いついて捕まえたななみ。
その顔をはずみで叩いてしまったるみは、一瞬とまどったものの
再び意地を張って思い切り言い放ってしまいました。
『お姉ちゃんなんか大ッ嫌い!』

『もう、るみなんて知らない!』
ずっと堪えていたななみも、涙声でやり場の無い怒りを露にし背を向けて歩き出します。
『るみの馬鹿・・・人の気も知らないで。私だって・・・私だって・・・』
涙を浮かべて歩くななみ。その背後にはるみの泣き声が響きます。
ななみは自分に活を入れるように顔を叩きますが・・・
『笑顔が一番、一番。なんだから・・・』
流れる涙は止まりません。そして、ふと思いました。なぜ笑顔が一番なのか・・・?
そんな彼女にサソリーナの魔の手が忍び寄ります。
自分の心を閉じ込めているななみの心の花に目を付け、
開放してあげるという名目で心の花を抽出しました。
そして傍らのゴミバケツ、モップ等と合わせてデザトリアン化します。

たまたま通りかかったつぼみとえりかは、
取り残された水晶を手に取り乱するみの姿に気が付きました。
町へと向かうデザトリアン、そして水晶の中のななみを見て、
ななみを救うべく変身して立ち向かいます。

『今日はムシャクシャしてて、あんた達をケチョンケチョンにしちゃいたい気分なのよ。
 あ゛~思い出したらまた腹が立ってきた!』
私怨をぶちまけるサソリーナに呆れたように顔を見合わせるプリキュア達に
デザトリアンが襲い掛かり、るみはシプレとコフレが安全なところへと誘導しました。
お姉ちゃんならプリキュアが助けてくれるデス、と。
『笑顔ガイチバーン!』
デザトリアンの声で、姉の本音がぶちまけられている事に、るみも気付きます。
プリキュアと攻防の応酬を繰り返しながらも、デザトリアンは本心を吐露し続けています。
『しっかり者なんかじゃないよぉ。私だって泣きたい時もある。
 私だってお母さんがいなくて寂しい!私はまだ中学生だよ・・・
 お母さんの代わりなんて難しいよ!』
姉もまた心の奥で寂しがっていた事、苦しんでいた事を察しました。

しかし今回のデザトリアンはなかなか芸達者です。
ゴミバケツの蓋を飛ばし、うまく避けたブロッサムでしたが、
その蓋はブーメランのように戻って来てブロッサムを直撃。気を取られたマリンには、
バケツに飛び込んで人間ロケットのように飛んでくるスナッキーが直撃。
続けて3人のスナッキーによる人間ロケットや、デザトリアンのモップ攻撃に翻弄されます。
『私だってもっと遊びたい。みんなと一緒に部活動したいんだから!』
姉の心痛に涙するるみの前で、振るわれるモップの下敷きになるブロッサム。ですが・・・
『遊びたいなら遊べば良いのに。そんな事もできないなんて弱い人間だわねぇ』
いらん事を言ってくれたサソリーナのおかげで再び立ち上がります。
辛い時も笑顔になれるとっても強い人です、とななみを弁護し、
笑顔を大切にする優しい心を利用するなんて許せません、と堪忍袋の緒を切りました。
その間にも背後から迫るスナッキーたちはマリンが一掃。
ブロッサムもモップを跳ね除け、ピンクフォルテウェーブでデザトリアンを撃退します。
ウサ晴らしの筈だったサソリーナも、余計むしゃくしゃして引き上げていきました。

水晶と心の花を合わせて元に戻ったななみは、夢を見ていました。
幼い頃の遠い記憶。
手作りのカーネーションが上手に作れずに、泣いているななみの許へ来る母は、
その涙を優しく拭い、お母さんが一番嬉しい事は何かを問いかけ、そして答えました。
『それは、家族みんなの笑顔。何よりも、笑顔が一番よ』

『そっか・・・お母さんの言葉だったんだ・・・』
頬を伝って溢れる涙と共に、目を覚ますななみ。
その足元にすがり付いてしゃくり上げる妹の姿を認め、その頭を優しく撫でてあげます。
泣きながら謝り続けるるみの事を責めずに、お母さんの事を知りたかったのだという
るみの心境に理解を示し、そして自らを省みました。
お母さんの事を思い出すと辛くなるため、忘れようとしていた事を。
『泣いてると、お母さんが悲しむよ』
お母さんが一番嬉しかった事、家族みんなの笑顔、笑顔が一番、と
夢の中の光景と同じく、るみの涙を拭い、ななみは妹に、
そして自分に言い聞かせるように言いました。
泣きたい時もあるけど、一緒にがんばろう、と。
涙目ながら互いに笑顔を浮かべる志久姉妹を、木陰で見守る2人。
感極まってボロ泣きしているマリンの傍らで、カーネーションの花言葉に思いを馳せつつ
心の種が生み出されました。その花言葉は『母への愛』

つぼみが提案したカーネーションのコサージュ、
えりかに教わって作ったエプロンは、それぞれ来海さくらママ、花咲みずきママの
両人に好評で、おかげでいいプレゼントができたと喜ぶ2人の許に志久姉妹がやってきます。
自作のデザイン画を携えて来たななみは、前からファッションに興味があり
毎回顔は出せないもののファッション部参加を希望しました。
当然快諾するえりかとつぼみ。
喜ぶななみに、るみは手作りのカーネーションを取り出してプレゼントしました。
『いつもありがとう』
涙を浮かべるななみでしたが、笑顔が一番だと改めて告げるるみに
力強く笑顔を浮かべて頷きました。
その手の中では、不恰好ながら気持ちが込められたカーネーションが輝いています。

今回は不覚にも目頭が熱くなってしまい、いい年して素で涙を堪えられませんでした。
今までのシリーズでも感動的なエピソード、胸を打つエピソードは多々ありましたが、
その中でも涙腺を狙って責めてくるような展開には耐えられませんでした(苦笑)
おそらくお子さんとご一緒に見ていた親御さんも、
子の前で泣かないよう苦労されたのではないでしょうか・・・?

ななみの健気さはこれでもかと詰め込まれ、応援してあげたくなりました。
妹のために、父のために気丈に振舞いつつも、そこはまだ中学2年の女の子。
母がいない寂しさを紛らわす事など、隠しきれません。
デザトリアン状態で本音をぶちまける前にも、随所に一瞬の隙を見せ、
それを見せまいと振舞う姿は、細かい演出とも相俟って目を惹きます。

遠い記憶の中の母の笑顔は優しく、その事を忘れかけていた事。
意図的に忘れようとしていたが故に、笑顔が一番という言葉は
いつ、誰から聞いたのか思い出せない事。
どんなに嘆いても、望んでも、亡くなった人は決して帰ってきません。
しかし、心の中にはその人が存在した証が残る筈で、
それを忘れてしまう事は、その人の存在を否定する事にもつながります。
作中ではそのように描かれてはいないのですが、
るみはその事を敏感に察してしまったのではないでしょうか。
献身的な姉を振り払って聞く耳を持たない素振りは、
るみ本人も意識せずとも、その気持ちの表れだと思います。

母を亡くしたキャラクターといえば、キュアレモネードこと春日野うららが思い当たります。
彼女は遠い記憶の中の母の姿に憧れ、母と同様女優を志す姿が描かれましたが、
今回のように、母がいない事をことさら強調するような悲壮感はあまり見られませんでした。
それはうららの性格もさることながら、前述の亡くなった人の思いを受け継ぎ
前へ向かう姿が描かれているからではないでしょうか。
今回のラストの描写から、母の想い、一番大切な事を受け止め、
それを妹へとしっかりと受け継いだななみの姿を見ると
今後志久姉妹はうららのように前向きに生きて行けるという想いを抱きました。

志久姉妹の心境を暗示しているような、細かい演出も秀逸でした。
今回もまた、今まで効果的に用いられた「光と影」の使い方が光ります。
夕陽が差している部屋の暗がりで泣くるみ。
るみに近付く際、徐々に影の中に入ってくるななみ。
笑顔で父を見送った後、閉じられる玄関の扉とともに
心に徐々に影が差すかのように少しずつ扉の影に入っていくななみ。
食事の後の場面でも、張られたたらいに一滴だけ落ちる水滴が作る波紋は
揺れる心境を暗示しているようにも思えます。

サソリーナとコブラージャさんのやりとり、
コミカルながら激しい戦いが繰り広げられるアクション面、
意外と乙女チックだったサソリーナなどの描写も、
重いだけのストーリーにならずに上手くバランスが取れていると思います。
極端に砂漠側をお笑いに描きすぎても、本筋のテーマが霞んでしまうと思いますので
今回は構成上のバランスも含めて非常に優れたエピソードに昇華していると感じました。
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