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Go!プリンセスプリキュア 第4話『キラキラきららはキュアトゥインクル?』 [Go!プリンセスプリキュア]

 ファッションモデルという職業は女の子の憧れの対象になりやすいためか、プリキュアとしては美希近しいサブキャラではもも姉の存在がありました。完成されたモデルだったもも姉に対し、美希は「モデルとしては」発展途上で、「完璧」に反して努力家だったことが描かれています。もちろん、一見飄々として見えるもも姉も、表に出ない努力や悩みがあったからこそ、作中でモデルとしての地位を築いたのだと思われます。
 弱冠十二歳、中学一年にして、もも姉に通じる地位に立つ天ノ川きらら。彼女もまた、自由人のような振る舞いからは見えにくい、陰に隠れた努力家の側面が見え隠れしますが・・・
 モデル・天ノ川きららのステージは、ここから開幕します。
  
 行方不明のパフュームは未だ見つからず、手がかりすらありません。
 すっかり煮詰まったはるかは、寮の談話室でファッション誌に目を留めました。今月号の表紙を飾る天ノ川きららは、小学生の頃から活躍しているモデルで、いまや女の子の憧れの的としての地位を築いています。はるかもまた、きららファンの一人でした。
 実はきららは今年度のノーブル学園新入生で、みなみに教えられたはるかは驚きを隠せません。そして驚きはもう一つ。雑誌の表紙できららが手にしているのは、行方不明のパフュームでした。
 これでは見つからない筈だと納得するも、これからどうするか。きららがパフュームを返してくれれば良いのですが・・・
『逆に考えるパフ。プリキュアになってもらえばいいさと考えるパフ』(台詞は一部実際のものと異なります)
 パフの発想に色めき立つはるか達。アロマも写真から伝わってくるオーラを感じ、プリンセスプリキュアになれると太鼓判を捺します。
『きららちゃんがプリキュアに!?それって凄すぎるよ~!』
 はしゃぐはるかを、表紙のきららが見つめています。

 まず、きららのクラスを訪ねてみると、机に向かってなにやらペンを走らせていました。
『ごきげんよう、天ノ川さん』
 学園のプリンセス、みなみが突然訪ねて来たことで生徒達の間にざわめきが起きますが、きららはまるで気にしておらず、むしろ素っ気なく応対します。
『ごきげんよう。なに?』
 いきなりごめんなさいと前置きして、改めてみなみは自己紹介します。続けて緊張しているはるかのことも紹介しますが、きららは既に、入学式の遅刻事件ではるかのことを知っていました。黒歴史(笑)を持ち出されて折れそうになりながら、改めて「春野はるか」と名乗ったところ、
『はるが2回も入ってるじゃん。じゃあ『はるはる』だね。はるはる~』
 突然あだ名を付けられてしまい、はるかは戸惑いを隠せません。
 ともかく、みなみはきららに時間をもらおうとしますが、今考え事しているので無理だと断られました。昼休みも無理だと断わられ、それでも何とか話し合いの場を設けようとするみなみを
『しつこいんですね』
 と、ばっさり。あのみなみを素っ気なく応対したことに、生徒達の間に動揺が走ります。それでもこの場はみなみが折れて、一旦引き上げました。

 放課後、再びきららのクラスを訪れると、既に下校した後でした。クラスメイトによると、きららは仕事が忙しいのか、遊びに誘っても全部断っているようです。ただ、放課後夢が浜の町へ出ていることが多いと聞いて、はるかとみなみもバスに乗って町へと向かいました。

 はるかにとって、夢が浜の町は入学以来初めて訪れる場所で、きららを探すついでに探索も楽しみです。美しい公園に、小洒落た街並み。ショーウィンドゥに目を奪われた後は、公園に出店しているドーナツ屋台、マーブルドーナツを楽しみます。
 ちなみにみなみはドーナツを食べるのが初めてという箱入り娘っぷりを露わにしますが、その味はパフとアロマも含めて皆が気に入るものでした。

 みんなでドーナツを食べていたところ、不意に撮影中のきららが通りかかります。そして彼女は撮影現場にパフュームも持ってきていました。撮影の合間の休憩時間中を見計らって、きららへ話に行こうとした矢先、突然カメラのゼツボーグが襲って来ます。3人目のプリキュア誕生を阻止すべく町を彷徨っていたクローズが作り出したものでした。逃げ惑うスタッフ達。ところが・・・

『ちょちょちょっ!何なのあんた』
 きららはまったく物怖じせずに、撮影に乱入してきたクローズに文句をつけます。そこに変身したフローラとマーメイドが飛び込んできました。
『え?また何か来た』
 既に二人は手慣れたもの。あっさりとゼツボーグを撃退します。クローズも引き上げて行ったところで、フローラとマーメイドはきららに話しかけました。
『あの、少しいいですか?』
 警戒するきららに、プリキュアのこととパフュームのことを、二人でかいつまんで説明します。きららは楽屋にあったパフュームを、単にプレゼントだと認識していました。
『今、とても悪い人たちがこの世界に来ているの。だから、あなたが私達と一緒に・・・』
 フローラが最後まで言い終わらないうちに、きららは斜め上の対応を返します。
『じゃあこれ返すわ』
 さっきみたいな奴を相手している暇はないと、そのまま立ち去るきらら。茫然と見送った後、フローラ、マーメイド、パフ、アロマの驚きの声が公園に響き渡りました。

 はっきりと断られてしまったものの、はるかはきららがプリキュアではないかと漠然と感じていました。そして雑誌の記事でファッションショーがあることを知り、これに行ってみようと提案。みなみと共に、夜間外出許可をもらいます。

 ファッションショー開幕十分前。きららは楽屋でメイクを済ませて鏡に向かい、気合を入れ直します。ふとその時、化粧道具の中に鍵のようなものを見つけました。
 そして、星空のファッションショー開幕。スタジアムのような広い会場が大歓声に包まれる中、先頭に立ちランウェイを歩くきららの目はプロのものです。その輝きを、はるかは客席から憧れの目で見つめました。

 休憩時間中、はるかは飲み物を買いに来たきららにマーブルドーナツを差し入れます。きららも大喜びで、一緒に食べようとはるかの分のお茶も買ってくれました。
 ドーナツのお蔭で後半も乗り切れると、きららは今日のために準備してきたメモを見せました。それは先日はるかたちが訪ねた時に教室で書いていたもので、ステージプランが綿密に練り上げられています。
『それで忙しかったんだ。頑張ってるんだね』
 きららは本日のショーを成功させて、さらに大きなステージを狙っています。
『今日より明日、明日よりあさって、モデル天ノ川きららは、まだまだ大きくなるんだから』
『すごい夢だね。天ノ川さんならきっと叶うよ!』『当然!』
 そしてはるかの夢を逆に聞こうとした時、まもなく後半が始まる時間となり、きららは再びステージへと向かいました。
『すごいな。天ノ川さんの夢は私よりずっと先を走ってるんだ』
 スイッチを切りかえ、プロとしてランウェイを行くきららを、はるかは憧れの眼差しで見つめます。

 その頃、舞台袖で出番を待つモデルの一人がクローズに目をつけられました。モデルコンテストで優勝するという彼女の「夢」は絶望の檻へと閉じ込められ、代わりにモデル体型のゼツボーグが出現。
 逃げ惑う観客を他所に、ランウェイ上でゼツボーグと対峙するきららに、クローズは改めてパフュームを渡すよう迫ります。そこにフローラとマーメイドが参戦。パフュームを持ったアロマとパフも加わり、きららと「インコが喋った」「ワンコが喋った」のお約束の流れ(笑)が繰り広げられます。
 その間もランウェイを舞台にプリキュアVSゼツボーグの戦いが繰り広げられています。しかし隙を突かれて二人とも跳ね飛ばされてしまいました。

『ちょっと、いいかげんにしてくれる?』
 拳を握りしめ、静かに怒りを燃やすきららに、クローズはもう用は無いと言いますが、
『こっちにはあるの。大切なショーを台無しにして』
 ランウェイを向かってくるゼツボーグに向けて、きららも走り出しました。と思いきや、直前で方向転換。クレーン車に乗り込んで操作し、ゼツボーグを幕で包み込みます。
『あいつやっつけるいい方法ないの?』
 そう問われたパフとアロマは、きららが首から下げている鍵に目を留めました。それはまさしくドレスアップキーです。そして幕を払いのけたゼツボーグに、改めてきららは向き合いました。

『私の夢を邪魔するからだよ』
『夢?お前の夢なんてどうせ大した夢じゃねえだろ!』
『大した夢だよ!!』
 即答するきららに、さすがのクローズも圧倒されました
『天ノ川きららの夢は、この星空みたいにキラキラ輝いてるんだから!』
 きららが指さす星空を、無数の流れ星が横切ると同時にドレスアップキーが輝きました。そして、アロマからパフュームを受け取り、変身。さながらファッションショーの一場面のような、流れる美しさとともに新たなプリキュアが誕生します。
『きらめく星のプリンセス。キュアトゥインクル!』

 3人目の登場に愕然とするクローズを他所に、トゥインクルはゼツボーグの攻撃を軽々とかわし、隙を見れば反撃を叩き込みます。そして先程のクレーンの上から助走をつけて跳びあがり、星空から舞い降りた流れ星のように強烈な蹴りを叩き込みました。
 モードエレガントのやり方も「前に見た」と既に理解しています。天才ぶりを見せつけながら、プリキュア・トゥインクルハミングの星の輝きがゼツボーグを浄化。クローズはいよいよ危機感を募らせながら引き上げて行きました。

 先ほどのモデルの夢も無事解放し、ステージも元に戻りますが、さすがにショーはもう中止です。変身が解けたきららに、フローラとマーメイドも途中で変身を解き、はるか、みなみとして駆け寄ります。二人の正体を知ったきららは、なぜ自分の所に来たのか理解しました。
『これで3人のプリンセスプリキュアが揃ったわね』
『天ノ川さん!これから一緒に頑張ろうね!』
 笑顔のはるか、目を輝かせるアロマ、しっぽを振るパフ、こうしてきららは新たなプリキュアとして、みんなと一緒に頑張る事に・・・
『え?頑張らないよ』
『え゛?』
 みんなきららの言葉に固まってしまい、声も出ません。きららはショーの邪魔をした連中に一泡吹かせたかったために戦っただけで、明日以降も仕事のスケジュールがいっぱいなので、プリキュアをやる暇がないとあっさり断りました。そしてパフュームをはるかに返し、
『それじゃ、ごきげんよう』
 軽い挨拶とともにランウェイを去って行きました。茫然と見送るはるか達。そして、我に返ったみんなの驚きの声が、無人のステージに響き渡りました。


 まず、初めて見た時はきららのキャラクターの新鮮さに驚くと同時に、「そう来たか!」と思わず唸ったものでした。いわゆる「王道」をことごとくスルーしてはぐらかす様は、今見返しても鮮烈な印象を与えます。
 普通ならまず前半の戦いが終わった時点で、フローラの誘いに応じ、じゃあ一緒に戦おうという流れになるところです。百歩譲ってこの時は半信半疑でスルーしたとしても、後半戦の戦いが終わった時点で一緒に戦おうとなるところですが、ここでも再びスルー。作中ではるか達が呆気に取られ、続けて驚きの声を上げる様は、視聴者が感じた驚きとそのまま符合し、はるか達が感じた驚きをそのまま共有した気分になりました。

 きららの発言や態度は、冷たい子だと受け取られてもおかしくないのですが、なぜか彼女からは不思議なことに、冷たさが微塵も伺えません。きららに生命を吹き込んでくださった山村さんの演技もその一因だと思いますし、絵的にも嫌味を感じさせないというところが大きいと思います。
 それだけでなく、自分の夢と仕事のことしか考えていないように見えながら、実は人の心配りに対して心配りを返せることが出来、まわりを見ていないという訳では無いと感じさせます。
 休憩時間中、はるかの差し入れに対してすんなりとお茶を2本買うという、何気ないシーンではありますが、「私が一番」タイプの子には、このような配慮ができないものです。

 そして冒頭で少し触れた通り、きららはモデルとしてだけでなく、プリキュアとしても天才ぶりを発揮しますが、単に天才として片づけられない努力家でもありました。
 もっとも、その努力の先には高い目標である母、ステラさんの存在があることが後に明かされます。目標となる存在が常にが近くにいるのは、刺激だけでなく、それ以上の圧力も受けていた筈です。そのために一旦親元を離れてノーブル学園に来たのは、きららにとって色々考えて見つめ直すのに良い環境になったと思います。

 クローズが扱き下ろす「夢」に対して、即座に反論できる等、きららの軸は全くぶれていません。これはもちろん好評価すべき事柄ではありますが、一方でこの時点ではまだ、自分の夢以外には目が向けられなかったように感じます。
 それは戦いの最中の演出にも織り込まれているように思えました。クレーンに飛び乗り、その上を助走のように走って高く舞い上がるという、美しい戦いっぷり。しかし、これは細く不安定な危うい足元を駆け登るという、一歩間違えば崩れ去るという夢の脆さも感じ取れました。
 深読みかもしれませんが、シリーズ終盤で、きららは「信」を通したが故に、別の「信」を失ってしまうという挫折を味わうことになります。その姿を知っているだけに、この時点から彼女の挫折を描く伏線が込められていたように思えました。

 はるかが初めて訪れた夢が浜の町で、ショーウィンドーに目を奪われる場面が描かれます。これはショーウィンドーの中の華やかな服に惹かれたと観るべきかもしれませんが、その服を着ているマネキンの無表情さが印象に残りました。モデルとは、本来モデルそのものではなく、着ている服を目立たせるのが仕事です。
 今回ファッションショーでのきららは、完全にプロの目と表情をしていました。そんな世界で自分の個性を際立たせつつ活躍していくのは本当に難しいものだと思います。
 マネキンのように無表情ではなく、マイペースな振る舞いが血の通った人間らしさを感じさせるからこそ、きららは今の地位を築けたのかもしれないと感じました。

 もちろんきららは無表情などではなく、実に表情豊かです。なんといっても、変身バンクの鮮やかな事と言ったら!自分の魅せ方を良く知っているモデルならではの「カメラ目線」や「見返り美人」、そして「足組みポーズ」。はるかの可愛らしさ、みなみの優雅さに続いて、きららの煌びやかな変身を遂げる様は圧巻です。

 なお、今回は録画して一時停止しないとわからないようなネタ要素も楽しめました。
 まずはきららが掲載されている雑誌の記事。きららの衣装提供が、あの来海先生プロデュースの「Fairy Drop」。この表記があるだけで、「ハートキャッチ」と「スマイル」の世界と繋がっているのではと想像させられます。その記事内でのきららのインタビューも、「制服は可愛いけどジャージはちょっとダサい」や、ファッションに対するきららの価値観など、実際に彼女が言いそうなことが細かく書き込まれていて、本物のファッション誌のような仕上がりになっていました。

 あとネタといえば・・・
 ドーナツほおばるみなみんの表情がなんともいえずシュールで、以降まこぴーのおにぎりと並んでネタにされているのを見かけます(笑)。マーブルドーナツの店先に、「マーブルスクリュー」なるドーナツが並んでいるのも、往年のファン向けで思わずニヤリとさせられました。「ベリーチョコレート」というのもありますが、これはモデル繋がりの先輩に敬意を表したのでしょうか。
 この他にも、今回だけで都合3回披露される、はるか、みなみ、パフ、アロマが一斉に驚く顔も妙に存在感がありました。

 改めて振り返ってみても、きららの自由人ぶりと意外性に目が行ってしまった今回。次回でなぜ彼女が仲間に加わることになったのか、その経緯を改めて、見つめ直してみようと思います。
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