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Go!プリンセスプリキュア 第10話『どこどこ?新たなドレスアップキー!』 [Go!プリンセスプリキュア]

「秘密」と「隠し事」の違いを明確な定義で答えることは出来ませんが、後ろめたさの有無が、その差にあるのではないでしょうか。
 白金さんの「秘密」を追う事で知り得た、ノーブル学園に伝わる尊い「秘密」。一方ではるか達の「隠し事」が、ゆいちゃんに知られることになる一編。そして、いよいよ追いつめられたクローズとの決戦の時が迫ります。
  
 数学の宿題に頭を悩ませていたはるかが、ゆいちゃんに教えてもらおうとした矢先、突然カナタの声が聞こえてきます。みなみに教えてもらってくると誤魔化し、みなみ・きららと合流して改めてカナタの話を聞くと、新たなドレスアップキーが見つかったとの事。しかも、その在処はノーブル学園です。カナタは広い学園内の「夢あふれる場所」にあるはずだと助言します。

「夢あふれる場所」なら、まず部活。そうあたりをつけて、テニス部や演劇部、軽音部などを回ってみますが、残念ながら空振りに終わりました。もっと学園に詳しい人に聞いてみようと思ったところ・・・
『寮母の白金です』
 突然背後から声を掛けられ、驚く三人。夜も更けたため、部屋に戻るようにと注意されて、素直に従いました。静かに立ち去る白金さんのことを、学園の主みたいだと称したアロマの言葉に、その白金さんなら何か知っているのではないかと閃く三人。すぐに後を追いますが、白金さんの気配は見当たりませんでした。
 疾風のように現われて疾風のように去って行く、白金さんは誰でしょう。
 きららの母、ステラがノーブル学園在学中の頃も、白金さんは謎に包まれた存在で、真偽不明の噂に包まれていました。忍者の子孫という説や、テレポートできる、実は三人いる等、荒唐無稽な話も否定できない程、謎に包まれています。

 実はゆいちゃんも、朝早く目が覚めた時、首から鍵を下げた白金さんがどこかへ行くのを見かけていました。もっともすぐに見失ってしまい、どこへ行ったのかは分かりません。その話を聞いて、はるかはドレスアップキーかもしれないと期待しまています。
『ねえ、はるかちゃん。今度一緒に白金さんの後こっそりついて行ってみない?』
 その申し出に頷いたはるかですが、ドレスアップキーやプリキュアのことはゆいちゃんには秘密だと思いだし、少々歯切れ悪く断りました。

 そして翌朝。まだゆいちゃんが寝ている内に、はるかはそっと部屋を抜け出します。みなみ、きららと合流し、白金さんの様子を伺っていると、確かに鍵を下げてどこかへ向かって行きます。ご丁寧にサングラスを装着し、尾行を開始するはるか達。白金さんは林の中を歩いて行き、通行止め標識の先へと向かって行きます。
『こんなところ、初めて来たわ』
『白金さん怪しさ満開!』
 その後を追うサングラス姿のエージェント達も、十分怪しさ満開です(笑)。

 その頃クローズはフローラへの怒りを叩きつけていました。そしてディスピアから最後通告を受けていたことを思い出し、なんとか手柄を立てようと焦りを募らせます。

 はるか達は、いつの間にか白金さんを見失いました。目の前には大きな岩が聳えています。ところが、その岩は忍者屋敷の扉のように回転する隠し扉でした。不意を突かれて奥へと転げ落ちるはるか。その先には地下通路が続いています。
『こりゃあ、行くしかないでしょ!』
 通路を進むはるか達。その後を、誰かが尾けている事にはまだ気づいていません。

 通路の先の扉を開くと、そこには一面の薔薇が咲いています。ここがキュアローズガーデン(違)はるかは満開の薔薇に目を輝かせました。ホワイトマジック、花霞、ディスティニーに、イングリッドバーグマン。花のプリンセスを目指しているだけあって薔薇の品種にも詳しく、胸のキュンキュンが止まりません。
 秘密の花園の一角には、風車小屋が建っています。そっと中を伺うと、誰も居ません。室内には水路が張り巡らされ、風車と水車がゴトゴト鳴る音と、水が流れる音しかしない、静謐な空間。不思議だけれど、綺麗な場所。青く輝くタイルに彩られ、聖域のような趣です。

 良く見ると、そのタイルにはシンガーソングライター、ファッションデザイナー、ワールドカップで優勝、など歴代卒業生が書き残した夢が記されていました。その中にはきららの母ステラによる「世界で輝くトップモデル」や、みなみの兄わたるの「海藤家の立派な後継者となる」という夢も刻まれています。
『そこで何をしているのです?』
 突然の白金さんの声で我に返ったはるか達。白金さんが三人を咎めるように、入り口に立っています。

 白金さんは、この場所について語り始めました。
『この場所はノーブル学園歴代生徒達の卒業記念のために建てられたものです。学園生活で得た仲間と将来の夢を書き記し、薔薇の木を植える。古くから在校生に内緒で続いてきた伝統です。本来卒業式を終えた者だけが入れる場所なのですが・・・』
 三人はここがどんな場所なのかを理解し、軽率に興味本位で訪れてしまったことを素直に謝りました。
『Under the rose.この場所でのことは他言無用。西洋の古い慣用句で、秘密という意味よ。だからこの場所は薔薇に囲まれているのですね』
 白金さん自身もかつての卒業生で、卒業以来ここの世話を託されていました。そしてこのタイルの寄せ書きを始めたのも、白金さんの代からの事。白金さんが鍵を回すと、小屋の窓が一斉に開き、差し込む光にタイルが輝きを放ちます。
『あなた達の先輩は皆、この広い空と海を前に大きな夢を誓い合い、羽ばたいて行きました。あなた達も仲間と支え合い、夢へ向かって励むのですよ』
 タイルの一枚一枚が、夢に胸弾ませ、期待を抱いた卒業生一人一人の思いが籠っているように輝いています。その輝きの中で、過去のノーブル学園の卒業式の光景が回想されます。卒業証書を手にした生徒達が、初めてこのガーデンの存在を知って驚き、先輩の夢に敬意を払って自らも夢を記したタイルを張る。そしてこの事は他言無用。数十年もの間、連綿と繰り返されてきた伝統が、ここにあります。
『先輩達も、私たちと同じなんだね』
 不意に三人のドレスアップキーが輝きを発しました。その輝きが壁と反応すると、そこから新たなドレスアップキーが現れます。

 はるかたちの後を尾けていたゆいちゃんも、ガーデンにやってきました。そして招かれざる客、クローズも。
 ゆいちゃんの声を聞いたはるかたちが建物から出ると同時に、クローズは大量に夢が詰まった建物をゼツボーグと化します。逃げ遅れた白金さんはゼツボーグの中に閉じ込められ、先輩達の夢が詰まった建物が怪物となって、後輩に襲いかかります。
『黙っててごめんね』
 ゆいちゃんを守るため、やむなく変身する三人。
『プリンセスプリキュア・・・?はるかちゃん?』
 ゆいちゃんは信じられないものを見るように、ルームメイトが、生徒会長が、光輝くモデルが変身した姿を見つめました。
『先輩達の夢、返して頂きますわ。お覚悟はよろしくて?』

 夢の詰まった小屋と薔薇が合わさったゼツボーグは強敵です。長期戦は不利と見て、一気にフローラルトルビヨンを放ちますが、全く効いていませんでした。三人は文字通り崖っぷちへ追いつめられ、逃れるには跳びあがるしかありません。それを読んでいたクローズの指示で、ゼツボーグは三人を茨で絡め取り、振り回し、叩き付けました。クローズの勝ち誇った声が響きます。
『今日がプリキュアの最期だぜ!!』
 いや、そんな事言うと負けフラグですって(笑)。フローラの目に映るのはゼツボーグでは無く、素体となった先輩達の尊い夢が詰まった小屋です。
『奪わせない・・・夢のいっぱい詰まった場所を、友達と未来を誓い、励まし合った大切な記憶を・・・こんな形で弄ぶなんて!』
 フローラに続き、マーメイドも、トゥインクルも、みんなの夢と希望を全部守って見せると、茨を断ち切り立ち上がります。その三人が発する輝きに、ゼツボーグ体内の夢のタイルが反応しました。ゼツボーグが光に怯んだ隙に投げ飛ばし、仕上げは三人力を合わせてののモードエレガントで決めました。先輩達の夢も無事解放。白金さんにも大事は無く、胸を撫で下ろしました。
 さらに新しいドレスアップキーも手に入ります。トゥインクルは「ルナ」、マーメイドは「アイス」、フローラは「ローズ」の、エレガントドレスアップキーです。

『俺は・・・俺はまだ・・・』
 光り輝いていた空は、いつしか黒雲に覆われています。そして・・・
『見苦しいぞクローズ』
 轟く雷鳴と共に海が割れ、ディスピアの姿が浮かび上がりました。
『ディスピア・・・あの人が・・・』

 そして、深い森の奥深く。カナタもまた三つのロッドを発見しました。
『早くプリキュアに届けなくては・・・』
 希望小売価格5076円。どう見てもバンダイ様の新商品です。本当にありがとうございました。


 冒頭で触れた通り、今回は「秘密」について考えさせられた一編でした。
 白金さんの秘密を探るつもりが、結果として予想外な学園の秘密を知る事となり、世の中には安易な好奇心で追ってはならないものがあることを認識させられます。卒業生だけに伝わる秘密がいかに厳格なものなのかは、既にノーブル学園の卒業生を家族に持つみなみときららが、この件について一切知らなかったことからも伺う事が出来ました。
 ノーブル学園の生徒は皆、優等生です。単に学業に優れているだけでなく、その学園名に相応しいノーブル=高貴な精神を持ち合わせている者ばかりです。もちろん中にはこれから登場する某三年生のように脱線する方もおりますが(笑)、その某三年生も夢に向かって突き進む姿は本気でした。
 そのような生徒達だからこそ、この秘密が伝統として受け継がれてきたのだと思います。並の学校ならば、口を滑らす者が居てもおかしくありません。卒業生だけでなく、教職員が漏らしてしまう事も考えられます。そのような事が一切なく、今まで脈々と秘密が受け継がれてきたのは、先輩達の夢と学園の理念を尊重し、それを自らの誇りにできるような学園生活を送れるからなのでしょう。

 これは推測ですが、ひょっとして白金さんの秘密も、実は卒業生には明かされているのではないでしょうか。きららは「ママの時代からの噂」として三人いる説やテレポートを習得している説を持ち出していますが、ひょっとしてステラさんは知っていてあえて口をつぐみ、噂ネタのほうを娘に伝えたのかもしれません。強固に続いている伝統を観ると、そのような想像も浮かんできます。

 ただこのタイルの伝統を始めた白金さんが、この場所の管理を「任されている」ことが気になりました。彼女の代から始まったのだとすれば、どこかに白金さんの書いたタイルもある筈です。その白金さんの「夢」には触れず、管理を「任された」と言うことは、白金さんの夢は何だったのでしょうか。この学園を卒業した頃の、まだ少女と言っても良い年齢の際に、同窓生の尊い夢を目の当たりにしたことで、それを守り後世へ伝えることが、白金さんの「夢」になったのかもしれません。となると、白金さんは「任された」というよりは「志願した」筈です。
 もっとも、この真相についても白金さんと学園長のUnder the rose.なのかもしれません。これから伸び行く芽を育て、送り出す事が「夢」となったからこそ、多くは語らず、この秘密の伝統を守り続けたのだと思います。

『先輩達も私たちと同じなんだね』
 夢のタイルを目の当たりにしたはるかの台詞は、当然ノーブル学園の先輩に対して向けられたものです。しかし、10年以上の伝統を受け継ぐことになった「プリキュアの先輩」に向けられた台詞のようにも思えました。
 偉大な初代として半ば伝説になりつつあるなぎさとほのかも、続く咲と舞も、迷いながら、ぶつかりながら、揺れながら、走り続けてきました。決して「伝説」ではなく、等身大の中学生として悩んだり、苦しんだりした姿を、私は観続けて来ています。
 そして、初めて「夢」について掘り下げられたプリキュア5シリーズでは、当初から明確な夢を持っていたうららとこまちが幾度となく壁にぶつる姿を、物語の進行とともにのぞみとりんちゃん、かれんが夢を見つけた姿を、そして王国再興の夢を果たしたココ、ナッツ、くるみの姿を見届けました。
 今や偉大な先輩という感が見受けられるようになった初期のプリキュア達も、みんな「同じ」く成長してきたものです。その伝統を今に受け継ぎ、12作目のプリンセスプリキュアが羽ばたいたという事を、はるかを通じて語らせたような気がしました。

 さて、ここまでは「秘密」と「伝統」について触れましたが、「隠し事」についてはゆいちゃんにプリキュアの事を隠している事が挙げられます。今回のゆいちゃんは、はるか達が何かを隠していることを薄々感じとり、その輪に加われない事にどこか寂しげな顔を浮かべていました。もちろんはるか達には悪気はなく、むしろ危険に巻き込まない為の「秘密」ではありますが、後ろめたさを隠す事はできませんでした。だからこそ、変身する直前にゆいちゃんに「ごめんね」と謝った台詞が効いています。秘密を明かした以上、絶対にゆいちゃんを守って見せるという気概も感じることができました。

 最近、硬い文章になりがちなので、楽しめる見どころについて触れて行きます。
 なんといっても予告の時点でインパクト大だった、三人と二匹のサングラス姿でしょうか(笑)。あれを装着する意味は全く無いのですが、謎のエージェント感を醸し出すために一役買っていました。「スチャッ」と一斉に装着するみんなにワンテンポ遅れて、様子を見ながら「スチャッ」とやるみなみの姿も、天然っぽくて楽しめます。
 そしてアクションパートもダイナミックな中にコミカルさが程よく混じっていて見応えがあります。硬い薔薇の棘を殴ってしまい、三者三様の表情で顔をしかめる姿。続いて勢い余って海の上に飛び出し、慌てて空を泳いで戻るトゥインクルには、往年のアニメにあった描写を見たような気がします。

 色々と考えさせられた一編の後は、プリンセスプリキュア前半における怒涛の展開が、三週にわたって展開されます。忙しい年末にこれらを語るのは少し骨が折れますが、再びあの展開をなぞって行く事も楽しみにしています。
 (注)真ん中の一編については、「ある意味怒涛の展開」ですが(笑)
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