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魔法つかいプリキュア! 第18話『魔法界再び!リンクルストーンを取り返せ!』 [魔法つかいプリキュア!]

 宮本武蔵と佐々木小次郎による巌流島の戦いが影響しているのか、果たし状を渡して決戦をする舞台は孤島というイメージが沸いてしまいます。そして、先に到着した方が後から来る方を待つうちに苛立ちはじめ、これが作戦ではないかと深読みして墓穴を掘る、というのもすっかりお約束となってしまいました。
 律義に果たし状を送り、わざわざ遠すぎる島で待つことになったガメッツさんの、明日はどっちだ!?
  
 はーちゃんはまだガーネットが奪われた事の責任を感じ、浮かない顔のまま。そこに折り紙の鳥が舞い込んできます。それは「最果て島で待つ」と記されたガメッツさんからの果たし状でした。
 最果て島とはその名の通り、魔法界の遠い最果て、海を越えて空を越えた先にある島です。みらいとリコは、魔法界へと向かう決意を固めました。両親達にはリコの故郷へ行くと言い残して出発します。お父さんたちから見れば、楽しい帰省旅行に見えるのかもしれません。しかし子ども達は強い決意と覚悟を胸に、カタツムリニアへと乗り込みます。

 ガメッツさんはドクロクシーにも「勝手をお許しください」との手紙を残していました。それを読んだヤモーは、ガメッツさんが「あの力」を使う気だと案じています。

 魔法界へと到着した二人は、早速ほうきに乗って最果て島を目指しました。魔法学校の上を飛び、ジュン達に目撃されたのにも気づかずに、一路最果てへとほうきを飛ばします。

 最果て島はどうも遠すぎるようで、なかなか来ないプリキュア達にガメッツさんは苛立ち始めました。

 もちろんふたりはチンタラしている訳ではありません。もっと近くで待っていてくれれば良いのにとこぼしながら、海の上を飛んで行きます。その時海の中からロレッタ先生と、シシー、ナンシー、ドロシーが顔を出しました。みんなあの時のみらいとリコに影響され、空を飛ぶ練習をしているようです。
 ロレッタ先生に最果て島へ向かっている事を告げると、ほうきではあと3日もかかるとの事。ロレッタ先生は二人のために人魚の乗り物、海の中を走る船を提供してくれました。ずっと曇り顔だったはーちゃんも、海中の美しい景色に目を輝かせます。
 あれから人魚達は、里にこもるのではなく外へと目を向け始めています。みらいとリコがそのきっかけをくれたのだと語るロレッタ先生。それを聞いてはーちゃんも、己の小さな手を見つめました。
『プリキュア・・・勇気・・・』

『遅い・・・遅いぞ!』
 ますます苛立つガメッツさん。それを自業自得というのですぞ(笑)

 人魚の乗り物を降り、あとはここから上へ飛んだ先が最果て島というところまで来ました。最果て島は空に浮かぶ島。しかし上空には嵐雲が厚く立ち込めています。すると今度はペガサス親子が登場。言葉は通じなくとも、その目は二人を乗せてくれるという事を語っています。
『ペガサスは人に懐かないのに、二人の事はとても好きみたいね。二人の強さが私たちを変えたのよ』
 ロレッタ先生に評されて、二人は照れたように謙遜します。
『私たちはみんなの強い想いに支えられて、これまで頑張れただけ』
 そして子ペガサスは、あの時パンケーキをくれたはーちゃんにもお礼を言っているようです。
『はーちゃんもみんなの力になってるモフ』

 二人を背にのせて、ペガサスは嵐雲の中へと飛び込んで行きます。まるでラピュタを囲む龍の巣のような暴風雨を掻い潜り、ペガサスは翼を広げて飛び続けます。やがて雲が晴れ、最果て島が姿を現します。

『遅い・・・遅いぞプリキュア・・・もっと近くで待てば良かったか!』
 ガメッツさんがようやく失策に気付いたところに、みらいとリコが到着しました。
『やっと来たかプリキュア。待ちぼうけでこちらを苛立たせ、油断させようというお前らの作戦は分かっているぞ』
 もちろんそんなことは考えてもおらず、素でポカーンとしている二人。ガメッツさんは自分がここを指定した事を棚に上げて、小賢しい手には乗らないと言い放ち、今まで抑えてきた力を開放すべく、甲羅を脱ぎ捨てました。ガメッツ敗れたり!勝つつもりがあるならなぜ甲羅を捨てた!
『ここから先は我にもどうなるかわからぬ』
 ただでさえ筋骨隆々のガメッツさんの肉体が、さらに大きくなりました。そして本気の力比べを求めルビースタイルへの変身を要求します。そりゃガーターベルトがセクシーですから(違)

 バッティが見守る前で、求められた通りルビースタイルへ変身したプリキュアとガメッツさんとの戦いの火蓋が切って落とされます。
『お前達の本気の力を見せてみよ!』
 開戦早々、ガメッツさんの重いパンチに大地が割れます。落下した二人を追撃し、蹴り飛ばし、物足りなさそうにガメッツさんは、拳と共に己の主張を畳み掛けます。
『全然物足りんぞ。もっと力を見せろ!強いものこそが正義!強さとは力!強大なパワーを持った者が世界を手に入れる!闇の魔法の強大な力こそが、今の軟弱な魔法界、ナシマホウ界を支配するにふさわしいのだ!』
 力の信奉者に対し、こちらも直球勝負で挑むルビースタイルの紅い戦士。正面切っての重い攻撃が交錯します。二人の攻撃を掌で軽く受け止め、足首を掴み、ジャイアントスイングで投げ飛ばすガメッツさん。それに負けじと体勢を立て直し、初代さながらの「壁蹴り」からの反撃でパンチを繰り出すふたりのプリキュア。しかし、その拳は弾き返され、激しく岩壁へと叩き付けられました。
『そんな力では我は倒せん』
 立ち上がれない二人に、ガメッツさんが静かに歩み寄ります。

『プリキュア敗れたり』
 その時、はーちゃんが小さな手を広げて割って入りました。
『ダメ・・・ダメ・・・ダメ・・・ダメ・・・』
 懸命にガメッツさんをポカポカ殴りますが、当然ながら全く通用しません。
『お前が我を止めると言うのか?それでも戦ってるつもりか?痛くもかゆくもないぞ』
 モフルンとミラクル、マジカルに逃げるよう言われても、はーちゃんは逃げません。人魚達やペガサスが、皆自分たちが出来る事をしてプリキュアを助けたことを思い返しながら、ガメッツさんを懸命に引き留めます。
『その勇気は立派だが、誰かを想う気持ちだけでは我には勝てぬ』
 多少の敬意を払いつつも、息を吹きかけるだけではーちゃんを吹き飛ばすガメッツさん。もうプリキュアは起き上がれないという言葉に、はーちゃんが反論します。
『そんなことない!ミラクルとマジカルは諦めない!プリキュアは強い・・・強いの!!!』
 その時、スマホンが激しく光り輝きました。

 その光に一瞬たじろぐも、ガメッツさんははーちゃん目がけて拳を振り下ろそうとします。が・・・
『はーちゃんの想い伝わったよ!』『ありがとう!』
 その拳を、立ち上がる力を得たミラクルとマジカルが受け止めました。当初は押され気味だった二人が次第に押し返しはじめます。
『戦う力だけが強さじゃない!』『誰かを想う気持ちだって強さなのよ!』
 二人のパンチがガメッツさんを派手に吹き飛ばします。
『我は認めぬ!そんなもの強さでは無い!』

 それでも立ち上がるガメッツさんに、ルビーパッショナーレを放ちました。拳一本で正面から挑むガメッツさん。そして、ついに押し切られました。
『それがお前達の強さか・・・誰かを想う力・・・』
 己の敗北を悟り、静かに呟くガメッツさん。敗れたとはいえ、どこか清々しく誇らしさを感じさせます。
『全力を尽くせる強敵と出会えたこと、悔いはない・・・』
 ガメッツさんの姿が消えた後、小さな亀が海を目指して浜を這って行きました。

 バッティはガメッツさんが遺した杖を拾い上げながら、ドクロクシーがなぜエメラルドだけでなくスマホンを求めるのか、疑問を抱きながら引き上げて行きます。

 ガーネットを取り戻して一件落着。あの時はーちゃんの叫びに反応した光が何なのかはわかりませんが、
『みらい、リコ、大好き!』
 この笑顔を前にしては、難しいことは一先ず後回しです。
『はーちゃん!私も!私も大好きだよ!』『わ・・・私だって!』
 モフルンを交えて笑いあうみんなの声を、夕陽が優しく包みます。


 つい先日観返したばかりのプリンセスプリキュア第18話と同じく、今回もアクションが目を惹く一編でした。本気のガメッツさんとの力と力のぶつかり合いは見応えがあり、魔法?なにそれおいしいの?というような(笑)物理つかいプリキュアここにあり、という感じです。
 重たい攻撃の数々を彩る、「壁蹴り」など初代を髣髴とさせるモチーフもちりばめられており、やっぱりプリキュアの原点はこういう戦いだと思った次第です。

 さて、ガメッツさんについて。私がこの再視聴を始めた頃は、あの「モフデレラ」での怪演と、この最終決戦での散り際の潔さが心に残っていました。そのため当時はバッティやスパルダよりも印象深く、彼だけに「さん」をつけて表記して来たのですが、いざ視聴を始めてみると、私が思っていたのとだいぶ違う印象を受けました。
 同じような武人キャラとして、ガメッツさんはS☆Sのキントレスキーと比較されます。しかしキントレスキーはハタ迷惑なことは変わりませんが、己の非を素直に謝るなどの誠実さを持っていました。一方のガメッツさんはどうだったか。人魚の里襲撃時には里を吹き飛ばした後にリンクルストーンを回収すると言ったり、ガーネットについても悪く言えば人質に取るような行動で、粗暴な一面が見受けられました。またトパーズスタイルのお披露目時には相手の力量を見誤って敗れる等、武人らしからぬツメの甘さと油断が見て取れます。これらの事から、ガメッツさんは完成した武人というよりも、武人を夢見ている者だったのかもしれません。
 しかしその武人の夢は、敗れ去った時に初めて叶ったように思えました。潔く負けを受け入れ、己が信ずる力とは異なる強さを認め、全力を出し切る事が出来た満足感を抱いて散る様は、武人の名に恥じない最期だったと思います。まあ、死んだわけではありませんけど(笑)。ここまでの再見で抱いてしまった不満を解消してしまう最期は見事でした。もっとも次に出てくる時はあの「モフデレラ」なのですが・・・

 ガメッツさんは最初から負けることを想定していたのでしょうか。ドクロクシーに宛てた手紙からはそのようにも見受けられます。しかし負けるつもりは無くても、最悪を想定して戦いに臨むというのは戦士らしい覚悟が伺えます。
 対するみらいとリコはどうだったか。今回魔法界に向かうために家を出る際、両親とかの子さんに見送ってもらいますが、その時は何も感傷らしきものは伺えません。下手をすれば死出の旅にもなりかねない旅立ちに赴く娘たちを見送る大吉さんは、お土産買って来てくれないかという呑気なものです。みらいとリコは戦いに向き合う覚悟が足りない、というのではなく、そもそも負けること、帰って来られない事などを考えずに家を出ています。
 本来は戦いに赴く際にはガメッツさんの姿勢の方が正しいのでしょう。しかしプリキュアは普通の少女達です。各シリーズ最終決戦ではガメッツさん並みの重たい覚悟を背負って旅立つことになりますが、この時点ではまだ中盤、そこまで重いものを背負っていません。これが逆に功を奏し、最悪を想定=負けもあり得ると見たガメッツさんと、もともと負けるつもりが無いみらいとリコの勝負を分けたのかもしれません。

 もちろんはーちゃんの頑張りに背中を押されたと言う事もあると思います。圧倒的に及ばぬ力でガメッツさんに挑みかかる姿や、小さな手を懸命に広げる姿には観ていてこちらも応援したくなるものがありました。それだけに、はーちゃんがダメ!と叫ぶと共にスマホンから不思議な光が出現という展開が、ややご都合っぽく感じられたのが少し残念でした。
 とはいえ、人魚やペガサスとの再会を経て、かつて彼女達が出来ることでプリキュアの援護をした様を思い出し、自分に出来ることを想って動くというところには共感が持てました。
『はーちゃんもみんなの力になってるモフ』
 とモフルンに言われていますが、はーちゃん自身は誰かのためになっている事をさほど自覚していなかったのでしょう。自分のことは案外良く見えないように、知らずに誰かのためになっていると言うことは実際にもあります。

 魔法学校の描写に必然性が感じられなかったり、人魚やペガサスなどゲストが少し多すぎたり、といった気になる点はあります。しかしそこに欠点を見出すのではなく、魔法界で出会った人々の姿を描くことで久々の魔法界での決戦に臨む心構えが生まれた、という風に好意的に解釈したいと思います。
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